【リレーエッセイ(保護者6)】

【リレーエッセイ(保護者6)】

石橋 恵美子

 佐賀県の石橋です。
 友利さんには、リレーエッセイ投稿に声を掛けていただきとても感謝しています。

 動作法に出会ったのは、子供3歳の初夏でした。子供は現在18歳になりましたので、15年前のことです。動作法を知る前は、PT・OTのリハビリに毎週1回通っていて、子供の成長をほとんど感じる事がなく、このままで良いのかと不安感を抱き始めた頃でした。
 動作法を紹介してくれた知人から、まずは見学と言われ、月例訓練会に参加させていただきました。当時は、今と違い知らないことをスマホでググることが出来なかったので、動作法がどんな物であるかの一片の知識もない状態での見学でした。今思えば、動作法のことが白紙であったからこそ、通常受けているリハビリとのギャップを感じる事が出来たのではないかと思います。見学で感じたのは、“トレーニーの身体を気遣い”訓練される方の優しいお気持ち、また“少しでも楽になって欲しい”と熱心に訓練して下さる方の強い思いでした。この文書を書く機会がなかったら、動作法に初めて出会った時の気持ちをもしかすると思い出すことはなかったかと思います。
 話は変わりますが、私ども親子の生活の一部化している訓練を再認識した事をお話しさせて頂こうと思います。
 コロナ禍になり、全ての方の生活が一変しました。コロナ前は定期的に訓練できる環境にあり、それが当たり前と愚かにも思っていた私。コロナ禍での生活の状況を想像できなかったことに加え、コロナ禍はすぐに終わるだろうから、以前の環境へとじきに戻ることができると。ところが3年弱、ほぼ完全終息の兆しは全くなく、第〇波と感染者が減ったり増えたりを繰り返しています。訓練はコロナ禍直後から約半年、全く受けることが出来ませんでした。その間、ジリジリと子供の調子が落ち、辛うじて独歩していた行動は、いつ転んでもおかしくない独歩へと変わりました。また、それに比例するかのように、訓練のない不安から私の気持ちも落ち込みました。ですから月例訓練会の再開はとても嬉しったですね。(再開後の月例訓練会の形は以前とは大幅に変わり、訓練時間はかなり減少。SV直接の訓練パターンとなりました。現在は、コロナ感染状況の様子を見ながら少しずつ改善が行われています。) 訓練を全く受けることが出来なかった期間に思った事は、動作法は子供にとっても私にとっても身体の一部で、切り離しては生活できない物となっていたのに、それに気が付かずにいたことでした。あまりにも身近にある存在で、見えていなかったのでしょうね。訓練なしの期間、それがいつまで続くのかと考えると、心が落ち着かないこともありました。訓練をどうすれば受けられるのかと悩んでいた時に役に立ったのが、全国大会で頂いた動作法開業者の名刺でした。少し距離はありますが、大分まで、ほぼ月1回通っています。月例と大分の訓練で、どうにか身体を維持できています。私は加齢に伴い体力も気力も減少気味ですが、これからはwithコロナいやafterコロナに備えたいと思います。
 遅くなりましたが、動作法の訓練に携わっていただいた方々へ深謝しております。
 最後まで私の拙い文書にお付き合いいただき、感謝いたします。

 次は、大分の秋吉さんへ、リレーエッセイのバトンを渡します。よろしくお願いします。

※このリレーエッセイは、全国各地のトレーニー・トレーナー・保護者が徒然なるままに思いを綴っていきます。

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